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登山靴お手入れ
●通気システムの豆知識●
登山靴の通気システムについて
レザーにWAXを塗りこむと
通気性が損なわれるというような
誤った情報をお聞きすること
があるかもしれません。
ここで、登山靴の通気システムについて
ご説明させていただきます。
まず下記の図をご覧ください。
LOWA社作成
この図は、LOWA社が登山靴の
通気システムについて説明しています。
まず、登山靴の内張りを通して
靴の内部に湿気が入ります。
登山靴は歩いているときは
常にポンピング作用という
動きを繰り返しています。
●
「ポンピング作用とは?」
歩くことで靴に体重がかかると、内張りを横方向に
押し出し、また足を上げると上方向に
押したり戻したりという動作がおこります。
このとき、靴内部の空気は、ポンピング作用により
足首のメッシュなどのベンチレーターから常に空気が
入ったり出たりを繰り返しているのです。
もともと、登山靴は、レザー表面から空気の出入りを
期待していません。
足首に設けられたベンチレーターシステムから
常に空気の出入りがあるため、湿気を効率よく
靴の外に放出しているのです。
誤り×
「WAXを塗りこんだから蒸れるようになる」
というのは、気にする必要はありません。
歩けば、その動きで、足首のベンチレータから
常に靴内部の湿気や空気は出入りしているのです。
この構造をご理解いただければ
安心してWAX加工を施していただけると思います。
Back-Country穂高 太田 毅彦